廃棄物処理業
1.許可取消の問題
①欠格事由による許可取消問題
産業廃棄物処理業者様には、欠格事由による許可取消の問題があります。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)では、罰金以上の刑が科されると、欠格事由となり、産業廃棄物処理業の許可が取り消され、事業の継続が事実上できなくなります。
さらに、この許可取消については連帯責任となっております。
②刑事罰による許可取消問題
産業廃棄物処理業者様は働き方改革によるホワイト企業化が特に要請されています!
働き方改革関連法により、従業員に限度時間を超えた長時間労働をさせたり、有給を取得させなかったりした場合、会社に対し刑事罰が科されることになります。
この罰金により、産業廃棄物処理業の許可が取り消される可能性があります。
産業廃棄物処理業者様は、働き方改革関連法違反で罰金刑を受けないよう、ホワイト企業化がより要請されていると言えます。
2.残業代問題
業務でドライバーが長距離を走行する場合、どうしても長時間労働になりがちです。
長時間労働をしたドライバーが、退職後に労働組合に加入して団体交渉を求めてくることがあります。
残業代請求について詳しくはこちら
3.騒音問題
工場での廃棄物処理について、近隣から騒音などについてのクレームが来て対応が必要となる事例があります。
場合によっては、操業差し止めや損害賠償の訴訟にまでトラブルが発展することもあります。
4.当事務所での解決事例
当事務所で手掛けた事案をご紹介します。
会社との間で産業廃棄物の運搬に関する業務請負契約を締結していた請負人2名が、請負契約の解除を会社に申し入れてきた後、労働組合に加入し、会社に対し不当解雇であるなどとして団体交渉の申し入れをしてきました。
団体交渉の結果、1名については30万円を提示し和解が成立しました。
もう1名については、団体交渉では話し合いがつかず、相手方が調停を申し立ててきました。
調停の結果、会社が相手方に対し50万円を支払うことで調停が成立しました。