相談

取引先会社に業務を提供し、110万円の売掛金が発生したが、何度請求しても一向に売掛金を払ってくれない。

相手方は経営がうまくいっていないという噂もあり、心配なので債権回収のご依頼をしたい。

直ぐに取引先会社に対し、「売掛金を払わないと法的措置を執る」との内容証明郵便を出したところ、「何とか分割にしてくれないか。」との電話があった。

分割の条件として、相手方社長の義理の息子さんを保証人とすることを申し入れると、社長はこれに応じ、保証人を付けての分割払いの和解をした。

相手方から滞りなく支払いが行われ、無事、全額の回収ができた。

 債権回収はスピードが命です。

早めの対応プラス内容証明という形式で、「払わないと法的措置を執る」という言葉を入れて書面を出すと、債権者に何をされるか分からないという圧力を与えることができて効果的です。

弊所にも内容証明郵便が送られてくることがありますが、弁護士であり内容証明に慣れていても、嫌なものです。

本ケースでは、相手方は経営に行き詰まっている可能性がありましたが、実際にも業績が良くなかったようです。

お金がない以上、分割にせざるを得ません。

本来、一括で支払ってもらえるものを分割にするのですから、こちらはデメリットを受けることになります。

このような場合、ただ単に分割というデメリットを受け入れるのではなく対価を得た上で分割にします。

対価にも色々ありますが、本件での対価は保証人を付けてもらうということに狙いを定めました。

保証人を付けてもらうことにより、支払いがより確実になります。

本件では、保証人はサラリーマンの方であったため、支払いが滞ったら、給料の差押ができるので、保証人付きの和解をした時点でこちらの勝ちでした。

分割払いの和解となりましたが、相手方は滞りなく払ってくれました。