田山花袋ー蒲団ー

田山花袋は、館林市が誇る文豪です。

 

田山花袋の代表作は「蒲団」ですね。

 

昨年12月に館林市にて早稲田大学の教授である森川友義氏が「蒲団」を題材にした講演会をされたので聴いてきました。

 

私は「蒲団」は以前読んだことがありましたが、今回講演会を聴くにあたり読み直しました。

 

「蒲団」は主人公の時雄がヒロインが使っていた蒲団の匂いを嗅いで終わることから、インターネット上では変態文学とも言われているようです。

 

森川友義氏はなんと早稲田大学で恋愛学というものを講義しているそうで、恋愛に匂いは非常な重要な要素であることから、時雄の変態的(?)行動も納得の終わり方だとされていました。

 

「蒲団」は流石に100年の時を経て生き残っている文学だけあって、中年男性の情けない心情を鮮明に描写しており、その描写には普遍性があります。昔はピンとこなかったのですが、今回とても面白く読めたので私も中年化が進んだのだと感じてしまいました。

 

出版社や本屋さんには申し訳ないですが、「蒲団」は著作権切れということで、デジタル版をAmazonのウェブサイトから無料でダウンロードすることができます。

 

とてもお勧めできる作品なので、読んだことのない方はもちろん、すでに読んだことのある方も是非再度読してみてください。

 

田山花袋は上毛かるたにもなっていて、かるたを見れば花袋の顔が分かります。森川教授によると、なかなか欲深そうな面構えだとのことです。


因みに上毛かるたは群馬県の名所や偉人を集めたものですが、花袋が過ごしていたころの館林は栃木県邑楽郡館林町であり栃木県だったので、花袋を群馬県の偉人と言えるかは微妙なところかもしれません。


 


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