約150万円の未払残業代やハラスメントに対する慰謝料の請求に対し、約15万円での和解成立に成功した事例

 

相談企業の業種

 運送業

企業規模

 50名以下

相談者

 代表者

 

依頼前の状況

 

未払残業代ハラスメントに対する慰謝料などとして社員から150万円の請求がされました。

 

解決までの流れ

 

相手方から残業代請求などで労働局にあっせんの申立がされ、同あっせんの結果、15万円での和解が成立しました。

 

事実の経過

 

企業様より、問題があると思われる社員対応についてのご相談を受けました。

 

社員は、労災事故に遭ったと企業様に申告してきたため、企業様は労災申請をしました。しかし、他の社員から、「その社員は休業を要するような怪我を負ってはいないと思われる」との話を聞き、社員の素行調査を行ったところ、怪我した箇所をかばうような様子もなく日常生活を送っていることが判明しました。

このほかにも、未払残業代があるなどと企業様に対し主張してきているなど問題が多々あったため、同社員への今後の対応について弊所にご相談に見え、弊所にて同社員への対応の委任を受けました。

 

弊所弁護士は社員に状況を伺うべく架電したものの、社員は自身の主張を述べるのみで、当方の言い分に耳を貸す様子はありませんでした。

社員は、労働基準監督署に行き、監督署へ残業代が支払われていないとの指摘をしたり、労災に遭った等として労災の請求をしたりしました。

当方としては、監督署に対して、残業代については未払があれば適切に対処することを述べ、労災については監督署に「およそ労災が起きたとは考えられない、事業主証明は出せない。」という意見書を出しました。

 

その後、社員は、未払残業代の請求のほか、企業様においてハラスメントがあったなどと主張し、企業様に対し書面にて150万円の請求をしてきたのです。

 

社員とのこれまでのやり取りの経緯から、これ以上当事者間で話し合いをするのは困難であると考え、裁判所へ民事調停の申立を行い、調停手続の中で解決をしていくこととしました。

弊所から調停申立をしたところ、社員よりへ労働局にあっせんの申立がされたことから、あっせんの中で解決に向けての話し合いを行うこととなりました。

 

社員は、あっせんにおいても、従前の主張を繰り返してきました。

弊所では、企業様から聴取した経緯をもとに、社員の主張に対し詳細に反論をするとともに、社員の請求には理由がないことを主張しました。

ただ、残業代について社員側の言い分にも一定の理由があると思われましたので、円満解決の観点から解決金として15万円を支払うことを提示したところ,解決金の支払いと共に円満に退職いただくということで和解が成立しました。

解決のポイント

 

本件では、社員が「労災が起きた、怪我をしたので休む。」などと言って会社を休んだ上で、会社を休みつつ会社に対し様々な要求をしたり監督署に対し会社が労働法違反をしているなどと申告したりしていました。
社長は、社員のことで大変悩んでおられ、睡眠もままならないこともあったようです。どうにかして社員に辞めてもらいたいというのが社長の本音でした。

 

しかし、企業様に解雇ができるまでの有利な事情はなかったので、解雇はじっと我慢し、こちらから裁判所に調停の申立をしたところ、社員が労働局へあっせんの申立をしてきました。私達にとっては、あっせんの申立がされたことは社員と第三者を通じて話し合いをできる場が持てるということで、むしろ望ましいことでした。


あっせんの中では残業代の未払はないと徹底的に主張し、ただ円満に退職いただけるなら15万円を支払うと申し向けたところ、社員も応じてきて解決金の支払いで退職いただけました。


無事解決に至り、社長もとても安心くださり今は業務に集中いただけています。

解決するまでに要した期間

 

解決するまで要した期間 4か月

 

お気軽にご相談ください

 

このように、いわれのないクレームをつけてきたり根拠のない請求をしてきたりする問題社員にお困りの企業様は是非、弊所にお気軽にご相談いただければと存じます。

 

 


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