従業員からパワーハラスメントに対する謝罪を求められ、あっせん手続の結果、45万円の支払いで雇用契約終了の合意を得た事例
業種 |
自動車整備業 |
企業規模 |
100人未満 |
相談者 |
代表取締役 |
依頼前の状況
従業員が他の従業員からパワーハラスメントを受けたことによりうつ病の症状が酷くなったとして休職するとともに、企業様に対し、パワーハラスメントをした従業員からの謝罪を求めてきました。
解決までの流れ
退職勧奨を実施したものの応じていただけなかったことから、労働局に個別労働紛争あっせんの申立をし、あっせん手続の結果、解決金45万円を支払うことで雇用契約終了の合意が得られました。
事実の経過
顧問先企業様からのご相談です。
ある従業員が、他の従業員からパワーハラスメントを受けたと企業様に訴えてきました。この従業員は、パワーハラスメントを受けたことによりうつ病の症状が悪化したため休職を申し出てくるとともに、パワーハラスメントをしたとされる従業員から謝罪してほしいとの要望を出してきました。
そこで、企業様が、この従業員がパワーハラスメントを受けたと主張する従業員から話を聞いたところ、ハラスメントと言えるほどの言動はなかったことがわかりました。逆に、この従業員には従業員同士の関係をいたずらにかき回すなどの問題行動が見られることが判明しました。
その後この従業員は、企業様の業務に支障をきたすほどに店舗に電話をしてきたり、店長の解任要求や、パワーハラスメントがあったとマスコミへのリークをほのめかすなど、次第に言動がエスカレートしていきました。
企業様としては、ここまで関係がこじれてしまった従業員と今後も雇用関係を継続していくことは困難であるとのことでこの従業員に退職していただきたいがどうしたらよいかとのご相談をいただきました。
解決のポイント
企業様からお話を伺ったところ、この従業員から企業様への要望の内容や連絡頻度などからすると、相当程度問題がある従業員と思われました。また、公平な立場の第三者を入れて話し合いをした方がよい事案であると思料する事案だったことから、労働局に対し、労働関係調整を求める個別労働紛争あっせんの申立をいたしました。
あっせんの申立と並行して、この従業員が訴えるパワーハラスメントに関する調査を企業様の社労士先生にお願いいたしました。
あっせん手続きでは、あっせん委員の弁護士へ、企業様と従業員とのやり取りやパワーハラスメントに関する調査を行ったこと等、今までの経緯を説明し、当方から解決金として30万円を提示いたしました。
当方からの解決金提示に対し、従業員からは45万円であれば雇用契約の終了に応じられるとの回答がありました。
企業様も45万円の支払であれば差し支えないとのこととなり、無事に雇用契約終了の合意を得ることができました。
解決するまでに要した期間
解決するまで要した期間:約4か月
弊所にご相談ください
このように問題社員に円満に雇用契約の終了に応じていただくことができたのも、使用者側で多く問題社員対応をしている弁護士事案を多く手掛けている事務所だからこそだと考えています。
問題社員対応でお困りの企業様、また、問題社員対応で困っている顧問先様のいる社労士先生は是非、弊所にお気軽にご相談いただければと存じます。