Vol.40【中小企業のための最新のハラスメントの知識 その1】

(令和元年6月6日)

 

【中小企業のための最新のハラスメントの知識その1】

 

ハラスメント規制法が,5月29日に可決,成立しました。  
同法では,パワハラ・セクハラ・マタハラなどを「行ってはならない」と明記されます。

 

罰則を伴う禁止規定は見送られました。


罰則というのは刑事罰ですが,何がパワハラになるかは,一義的・明確に判断できるものではなく,パワハラは罰則にはなじみにくいので,刑事罰を見送ったことは妥当かと思います。

 

顧客からのハラスメントであるカスタマーハラスメントへの相談体制の整備,就活生へのハラスメント(最近文春砲による某ゼネコンの就活セクハラの記事が話題になりました)への対応指針等も定めるようです。

 

施行前には,厚労省により指針が定められ,どのような体制構築が必要かはこの指針ではっきりすると思います。

 

 

ところで,社内でのハラスメントは,そんな会社では働きたくないということで,社員の退職リスク要因となります。

 

人手不足の中,社員の退職は経営リスクとなります。

 

他方で,あまりにハラスメントに敏感になると,上司が委縮したり,偽ハラスメントが横行したりして,社員のモラルの低下等の問題が生じることもあり得ます。

 

どのように調整するか難しいところですが,基本は,法律や判例に従って,粛々と業務をするというところに尽きると思います。

 

 

最近,マタハラそのものではありませんが,産休明けの女性社員の雇止めに関して、注目すべき裁判例が出たので,次回のメルマガでご紹介したいと思います。

 

 

【編集後記】

 

前回のメルマガで,「新・平家物語」のことを書きましたが,「私本太平記」の誤りでした。

 

去年から今年にかけてこれらを続けて読み「新・平家物語」(全16巻),「私本太平記」(全8巻)で,前者のインパクトが強かったので,思わず「新・平家物語」と書いてしまったものです。

 

 

前者は鎌倉幕府の成立過程,後者は室町幕府の成立過程についての歴史小説です。

 

新・平家物語では,平氏が興り,それを源氏が打倒します。

 

ですが,源氏の権力は北条氏(実は平氏です)にとって代わられます。

 

 

私本太平記では,北条氏(平氏)を源氏(新田氏,足利氏)が打倒し,さらに源氏同士が争い,最終的に足利氏が政権を樹立するものの,足利氏内で内紛がおこり(観応の擾乱),不安定な政権のまま足利尊氏が没するところまでが描かれています。

 

 

新・平家物語と私本太平記を連続して読むと,なぜ足利氏が北条氏の打倒を代々の念願としていたかなど,歴史のダイナミックさが感じられるので,お勧めですよ(とはいえ,どちらも長いので,途中何度も挫折しかけましたが。)。

 

館林市では,6月8日から「たてばやし花菖蒲まつり」が始まり,つつじが岡公園の館林花菖蒲園ではハナショウブが見ごろを迎え,とても綺麗に咲いています。

 

 

ハナショウブの写真はこちら

 


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