Vol.47【中小企業のための外国人雇用の知識 その3】

 

【中小企業のための外国人雇用の知識 その3】



今回は、外国人労働者を雇用するにあたって、契約を締結する際に気を付けることについてお話しします。

 


企業には、外国人労働者に理解しやすいような言語を用いて、雇用条件(賃金や労働時間など)を明示することが厚労省の告示で求められています。


また、雇用条件という重要な事柄で、言った言わない問題を回避するためにも、このような告示を待つまでもなく、外国人労働者に分かりやすいような配慮をして、雇用契約を締結することが必要です

 



外国人労働者に分かりやすい配慮とは何でしょうか?


例えば、労働者がベトナム出身の場合には、ベトナム語の契約書が一番分かりやすいと言えます。


しかし、これでは、企業側が契約書の内容を理解することができません(翻訳をお願いしたとしても、翻訳が誤っているかもしれません。)。


契約書を英語で作るということも考えられますが、翻訳するのが大変です(ただ、労働契約書くらいであれば、初歩的なビジネス英語の範疇ですので、翻訳はできます。翻訳のご依頼がございましたら当事務所でお受けいたします。)。

 

 


私がお勧めするのは、契約書にアルファベットでふりがなをふるか、もしくは、日本語をアルファベットにした契約書を使うことです


来日している外国人労働者は、ある程度の日本語を理解している場合が多いので、アルファベットをふった契約書に署名押印をしてもらえれば、労働条件について外国人労働者との間で合意ができたと証明できます。


厚労省の告示では、外国人労働者が理解しうる言語として「平易な日本語」が含まれているので、契約書を日本語で作る場合には、「平易な日本語」を使うことを心がけましょう。

 

 


また、労働条件通知書を渡す場合でも、必ず、外国人労働者の署名押印を貰い、労使双方で一部ずつ持ち合ってください。
単に、労働条件通知書を渡しただけで署名押印を貰わないと、後で外国人労働者から「その条件には同意していない」、「そもそも書面を渡されていない」と言われかねないので注意が必要です。

 


なお、労働条件通知書に署名押印を貰う必要があるのは、日本人労働者も同様です。


 

【編集後記】



新型コロナウイルスの感染拡大により、全世界がにわかに緊迫しています。
そこで、今回は、企業の新型コロナウイルス対策について考えてみましょう。


明らかな高熱があって咳をしているような従業員に、自宅待機命令を命じた場合、休業手当を支払う必要はあるでしょうか。

 


他の従業員やご来訪者の安全配慮のことを考えれば、自宅待機を命令できますし、それに手当を支払う必要はないでしょう(法律的に言えば、労働者が履行の提供ができないと言え、この点について使用者に責任がないからです。)。

 


では、37.5度の熱が4日続けて出てはいるものの、咳はしていない従業員が出勤しようとした場合はどうでしょうか。


この場合も、自宅待機命令ができると考えられ、私見では手当などを支払う必要もないと思われます。


厚労省の見解によれば、37.5度の熱が4日続けて出ていると、新型コロナウイルスに罹患している可能性があり、検査をする必要があります。


万が一、罹患していたらクラスター感染を職場で起こすことになります。

 

 

このようなリスクを考えれば、自宅待機命令を出せるのはもちろん、それに対して手当を支払う必要はないと考えられます(法律的に言えば、従業員が債務の本旨に従った履行の提供ができない状態だからです。他の従業員などに対して危険という意味です。)。

 


当事務所では、お客様向けのコロナウイルスについてのご案内と、従業員向けの指針を作成し、当サイトに掲載しました。

 


それぞれ、企業様でもお使いいただけるものかと思いますので、書式として参考にしてみてください。

 

新型コロナウイルス等の感染症への対応について


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