メールマガジンvol. 73【懲戒処分を使いこなす!】

 

 

社員が何か問題行動を起こした時、会社から社員に懲戒処分が行われます。

 

 

典型的なのは、社員が横領した時などですね。

 

 

そして、懲戒処分というと、皆様は懲戒解雇を連想されると思います。

 

 

懲戒処分は、会社という狭い社会の中で業務に関する違反が行われた場合に、会社が秩序維持を図るためいわば刑罰を下すものです。

 

 

懲戒解雇は、労働者を会社から一方的に排除するもので、労働者からすれば生活の糧を奪われることから、死刑判決に等しいものでしょう。

 

 

懲戒処分するとなると、懲戒解雇だ!となりがちですが・・・

 

懲戒処分には、戒告、けん責、減給、出勤停止、降格、諭旨解雇など軽重の異なる処分が様々あります

 

 

国家の治安維持が死刑判決だけでなく、無期懲役刑、有期懲役刑、禁固刑、罰金刑など様々な刑罰で図られているのと同様に、会社の秩序維持にも、懲戒解雇だけでなく様々な懲戒処分を使いこなすことが重要なポイントとなります。

 

 

この懲戒処分、前述のように会社による刑罰にも等しいため、有効に行うには適正な手続に則り、問題行動に見合った処分をすることが必要です。

 

 

(例)

自衛隊員が宿舎のテレビのデジタル化のために個人的利得を目的としないものの、同僚から約6万3000円を詐取し懲戒免職をされた

 

※自衛隊では本来、懲戒処分をするには被処分者のために審理(裁判のようなもの)をしなくてはならない

※審理を辞退するにしても、一定の手続が必要

 

 

しかし、上記事例では審理は行われず、審理の辞退についての必要な手続も行われませんでした。

 

 

結果、処分が重すぎるというのとともに、手続違反もあったとして、懲戒免職が無効となっています(札幌地裁令和2年11月16日判決)。

 

 

このように懲戒処分は内容が重すぎたり、必要な手続を履行していなかったりすると無効となってしまいます。

 

 

 

★当事務所は行うべき懲戒処分の内容や手続に精通しておりますので、社員に問題行動があり懲戒処分をしたいという場合には、当事務所にご相談いただければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 


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