Vol.52【新型コロナウイルス感染症に関する法律問題 その4】

 

【新型コロナウイルス感染症に関する法律問題 その4】



昨日4月16日、とうとう全都道府県に緊急事態宣言が出されました。


新型コロナウイルスの感染が拡大する中、東芝がメンテナンス部門などを除き、4月20日から一時的に休業することを発表しています。

東京オリンピック・パラリンピック期間中に予定していた休暇や、5月7日以降の祝日や年休などの時期を変更することで出勤を抑制し、休業中も社員の賃金を支払うと報道されています。

 



これらの報道を受け、得意先の操業停止等により全部休業もしくは一部休業を検討している企業様も増えているのではないかと思います。

それでは、一部休業した場合の従業員の賃金はどうなるでしょうか
具体的な例をあげて考えてみましょう。



取引先の仕事が激減し、オペレーションが大幅に減って、一部休業をすることになりました。社員の日額賃金は、計算をしたところ1万円でした。
このとき、休業日分は社員にいくら支払えばよいでしょうか。


支払い方法は3通り考えられます。

A)      1万円を支払う
B)      全く支払わない
C)      日額賃金の60%(労働基準法が根拠となります)を支払う→6000円

 


大手企業ならAを採用できるかもしれませんが、中小企業にとっては体力的に厳しく、また法的にここまでする必要はないと考えます


現実的な方法はBかCですが、穏当であるのはCの6000円ですね。

6000円を支払って、後で雇用調整助成金の申請をするという方法が現実的かと思います。

 


しかし、後で助成金を得られるとは言え、ひとまず6000円を支払う企業体力もないという場合もあるでしょう。

そもそも、不可抗力による休業の場合には、労働者を休業させたとしても、雇用主は賃金を支払う義務を負いません。

 



今回の新型コロナウイルスによる経済上のダメージは戦後最大とも言われており、天災事変に近い現象です。


このような中で、一部休業をするのがやむを得ない状況であれば、労働基準法は適用されず、使用者は60%の賃金すら支払う義務はないと考えます。
したがって、Bの全く支払わないという結論もとりえます。

 



ただ、このような結論をとるためには、会社としても一定の努力が必要かと思います。
具体的には、役員報酬を一部引き下げる、新規採用はしない、無駄な経費を切り詰めるなどです。


これらの努力をして、それでも休業がやむを得ない場合であれば、従業員に対して給与を払わない、Bをとるという選択もしえます。

 



ただ、従業員のことを考えると、6000円を支払い、後で助成金をもらうというCの選択をした方が良いのは間違いないです。



ですから、ひとまず6000円を払うことすらできない場合には、一部休業の賃金を払わないということもありうるという話です。

 



一つ気を付けておきたいのは、助成金の申請をすると、助成率の関係で従業員の解雇等のハードルが上がるという問題があることで、助成金の申請をする場合にはこの点の注意が必要です。


助成金についてはこちらをご覧ください。

 

 

【編集後記】


昨日、YouTubeを見ながら久しぶりにラジオ体操をしました

当初、ラジオ体操第1だけで済ませようと思っていましたが、動画で、体操のお姉さん(私の方が年上でしょうが)がきびきび動いていてそれを見ながら体操していると気分が乗ってきたので、続けてラジオ体操第2もしました。

久しぶりにラジオ体操をしてみて思ったのは、とても合理的に構成されているということです。


よく考えれば当然のことですが、体の各パーツがしっかり動くようにプログラムされています。本気でやると汗もかきます。

 



私はもともと体が固いのですが、最近ではさらに体が固くなってきていて、前屈は全く曲がらず、腰に効果的な刺激を与えないと、腰痛になりそうだと危機感を覚えました。



手軽な室内運動として、皆様もラジオ体操、いかがですか。

 


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